知っているようで知らない？弁護士の仕事内容

弁護士の仕事は裁判だけではない

弁護士といえば、多くの人が裁判で弁護をしている姿を思い浮かべるものです。
しかし、裁判というのは弁護士の中でもほんの一握りの人が行なっていることであり、他にも様々な仕事があります。

弁護士というのは法律の専門家です。
基本的人権を守ること、そして社会正義の実現を果たすことが役割です。
私たちが日頃生活する中で、トラブルというのは様々なものがあります。
話し合いで解決をしない場合や法律知識を必要とする場合に、弁護士は法律の専門家として法的な見地から解決策の提案をすることができます。

刑事事件

刑事事件というのは警察の介入が必要となるような犯罪が関わる事件です。
警察は犯罪者の取り締まりをし、検察官は犯罪者を裁判にかけて罪の償い方を決めていきます。

弁護士というと、裁判では被害者の弁護をすることばかりに目がいきます。
しかし、裁判というのは誰でも公平に受けることができ、犯罪者に対しても弁護士をつけることができるので、犯罪者の弁護をすることもあるのです。

テレビドラマで多く目にするのが刑事事件の裁判をしているシーンであるために、弁護士の仕事といえば刑事事件での被害者弁護をイメージする人が多くいます。
しかし、実際には刑事事件を扱う弁護士はとても少ないです。
これは依頼件数が少ないことはもちろんですが、刑事事件は弁護士の行える範囲での仕事が少ないことも理由としてあります。

民事事件

私たちの生活の中で、人との間のトラブルは色々なものがあります。
隣人との騒音や生活ルールの問題、相続の問題、離婚に相手が応じてくれない、といった人と人との間で起こるトラブルが民事事件と呼ばれるものです。

この民事事件が起きた時には基本的には当事者同士での話し合いで解決をします。
しかし、話し合っても両者譲らずに結論が出ないことがあり、そのような時には法律の見地から解決策を見出すのです。
弁護士はこのような民事事件では当事者の代理人となってお互いの話を聞き、法的な見地からどちらの主張を指示すべきかを答えていきます。

顧問弁護士

個人のトラブルだけでなく、企業法務といって企業が企業同士や顧客とのトラブルが起きた際に対応するために、顧問弁護士を雇い入れているケースもあります。
顧問弁護士は、企業がトラブルを起こした際の示談交渉や裁判での弁護をするのはもちろんですが、他にも企業に関わる法律の仕事は全て顧問弁護士に依頼する仕事です。

例えば、企業が契約を結ぶ際の書類の確認、従業員との書類の確認といったものも弁護士に依頼をすれば法的見地から不備がないかを教えてもらうことも可能でしょう。
他にも、最近では個人情報管理やコンプライアンスが厳しくなっており、そういったものの啓蒙活動も顧問弁護士の仕事です。