社会保険労務士ってどんな資格?

社会保険労務士とは

社会保険労務士は、通称「社労士」と言われることもある労働関連の法律業務を行う仕事です。

会社に就職をしたりアルバイト・パートとして勤める時には、給与の支払いとともに社会保険への加入手続きや労働保険料の計算といった会計業務が発生します。

また支払われた賃金に対して個人に所得税や住民税が発生するので、そうした税金類を差し引いてから手取りとして賃金の支払いを行うようになっているのです。

社労士の主な仕事はそうした雇用に関する法律的な会計業務の担当や相談で、その他にも労働条件に関する交渉を代理で行ったりします。

社会保険労務士は特殊な法律業務であることから、国家資格として扱われており、免許を取得した人以外が業務を行うことができないように定められている仕事です。

独占的排他業務ができることから、独立開業をして「社会保険労務士事務所」として営業をしている人も多く、広く社会での活躍の場があります。

社会保険労務士として働く魅力

社会保険労務士が最も多く関わるのは労働基準法をもとにした労務管理です。
近年ではブラック企業などの劣悪な労働条件によって雇用される側と雇用する側との意識の違いが浮き彫りになっていますが、そうした環境での調整役を担うのが社労士です。

日本の法律では、10名以上を雇用する職場においては必ずすべきこととして「源泉所得税の徴収」「市区町村への住民税の徴収」、および「就業規則の作成」「労働者の安全・健康確保業務の担当者専任」があります。

一時期と比べてかなり少なくなりましたが、中にはまだまだ「入っているはずの健康保険が未加入だった」「税金が天引きされているのに実際は支払われていなかった」というようなトラブルが起こっていたりします。

そうした時に法律の専門家として社労士がその職場に入り、実際にはどういった管理がされていたかということを明らかにしていくのです。

労働環境を円滑にし、雇用する側・される側にとって最善の職場を作っていくサポートをすることこそが、社労士としての最大の任務でありやりがいとなります。

社会保険労務士になるには

社会保険労務士として仕事をするために前提になるのが国家資格の取得です。
無資格のまま社労士業務を行うことは重大な法律違反になるので十分に注意をしたいところです。

資格試験は毎年1回行われているのでそちらで合格をするとともに、さらに2年以上の実務経験もしくは実務指定講習を受ける必要があります。

自身で独立開業するためには都道府県社会保険労務士会の会員にならなければいけません。

なお国家試験を受験するためには大学の一般教養科目の修了など、学歴によって一定の受験資格が定められています。